【工場勤務者向け】職務経歴書の書き方!魅力を伝える6つのポイント

【工場勤務者向け】職務経歴書の書き方!魅力を伝える6つのポイント

工場の職務経歴書に何を書けばよいのか悩む人は多いです。職務経歴書は、即戦力として業務遂行できることを伝える重要な書類です。この記事では、工場向けの職務経歴書の目的や基本的な書き方を解説します。記事を読むと、採用担当者にわかりやすい職務経歴書を作成するコツがわかります。

工場での経験を職務経歴書に書く上で重要なことは、実績をわかりやすく伝えることです。工場の仕事で身に付けた経験を伝え、転職を成功させましょう。

職務経歴書の目的

職務経歴書の目的は、実務能力をわかりやすく伝え、即戦力となる人材としてアピールすることです。

職務経歴書の目的について、以下の2点を解説します。

  • 経験とスキルをアピールする
  • キャリアの方向性を明確にする

経験とスキルをアピールする

職務経歴書には、過去の業務で発揮した能力や、業界や職種に特化した知識を記載しましょう。目標を立てて実行した結果を、数値とともに示してください。

アピールすべき経験とスキルは、以下のとおりです。

  • 使用した装置やツール、ソフトウェアの詳細
  • 保有する資格や免許
  • マネジメント経験
  • 問題解決能力や改善提案の実績
  • チームでの協働

将来的な目標やビジョンを明確にし、長期的に貢献できることを示しましょう。

キャリアの方向性を明確にする

職務経歴書に、キャリアビジョンや志望する職種への意欲を記載すると、求職活動の目的や目標を伝えられます。実際に職務経歴書の作成に入る前に、自己分析をすることが重要です。

明確にすべき点は、以下のとおりです。

  • 自分の強みと弱み
  • 希望する職種や役割
  • 必要なスキルや資格

キャリア目標は長期と短期の目標を設定し、自分がしたい仕事や役割をはっきりさせると、目指すべき方向が見えてきます。

工場向け職務経歴書の基本の書き方

工場向け職務経歴書の基本の書き方について、以下を説明します。

  • 職務要約の書き方
  • 職務経歴の書き方
  • 使用装置やツールの記載方法
  • 保有資格・免許の記載方法
  • 成果や実績の記載方法
  • 自己PRの書き方

工場向け職務経歴書の目的は、実務経験や能力を企業に伝えることです。

職務要約の書き方

職務要約とは、経験やスキルを簡潔にまとめたものであり、職務経歴書の最初に書きます。応募先企業に関連する経験やスキルを強調することが重要です。

職務要約の書き方のポイントは、以下のとおりです。

  • キャリアのあらすじとしてまとめて書く
  • 募集ポストにマッチするキャリアを書く
  • 簡潔に、具体的な事実をあげて書く

職務要約は4〜6行程度でまとめましょう。期間や数字を記載すると、仕事に対する姿勢やスキルの高さを理解してもらえます。

職務経歴の書き方

職務経歴は以下の内容を時系列で記載してください。職務経歴は、応募先企業が知りたいことや求めていることに応じて作成します。

  • 会社名
  • 部署名
  • 職位
  • 勤務期間
  • 職務の内容
  • 担当業務
  • 役割
  • 作業内容
  • 担当プロジェクト

チームの規模やマネジメント経験も含めると、リーダーシップや協働能力を伝えられます。異動や昇進の経緯を説明すると、キャリアの流れを説明するのに効果的です。業務の改善や効率化の取り組みを記載し、問題解決能力や工夫する力もアピールしてください。

使用装置やツールの記載方法

使用経験のある装置やツールは、正式名称で記載することが重要です。習熟度を伝えるため、装置やツールの型番、バージョン情報、経験年数も記載します。日常使用する装置と時々使用する装置とでは熟練度が異なるため、使用頻度や操作の熟練度を記載することも大切です。

複数の装置やツールの経験実績がある場合、リスト形式にすると読みやすくなります。特定の分野や工程に特化した装置であれば、目的や効果なども記載してください。金属加工用の特別な機械を使用している場合、特性やメリットも説明すると技術力を強調できます。

メンテナンスやトラブルシューティングに対応した経験は、問題解決能力があることを示せます。実例をあげて記載してください。

保有資格・免許の記載方法

保有資格や免許は、取得年月とともに正式名称で記載します。失効したものや勉強中のもの、一次試験のみ合格、二次試験待機中などでも、状況を明記すれば記載可能です。資格や免許を保持していることは、スキルや知識の証明になります。取得理由を記載することも効果的です。

業務のために計画的に学習し、成長し続ける意欲があることをアピールできます。

成果や実績の記載方法

成果や実績を記載するときは、可能な限り数字も記載してください。売上の増加やコスト削減の達成率、プロジェクトの期間、完了日を挙げると、採用担当者のイメージが湧きやすくなります。応募先企業での業務に関連がある受賞歴や特命業務などがあれば、あわせて記載してください。

チームでの役割や貢献度、上司やクライアントからのフィードバックを引用することも強いアピールになります。

自己PRの書き方

自己PRは、長所や強みを強調し、企業のニーズに合ったアピールポイントを選びましょう。企業は、スキルや経験が自社の業務にどれだけ役立つか知りたいと考えています

自己PRのポイントは、以下のとおりです。

  • 仕事に対する情熱や意欲
  • 他者からの評価
  • 将来の目標やキャリアビジョン
  • スキルアップのための継続的な学習
  • チームでの取り組み実績

強みを明確にし、どのように企業に貢献できるかを示しましょう。採用担当者の関心を引くことが可能です。

【職種別】工場向け職務経歴書の書き方

工場向け職務経歴書は、応募する職種に合わせた経験とスキルを記載することが重要です。

以下の職種別に、記載方法を解説します。

  • 製造ラインスタッフ
  • オペレーター
  • 金属加工・製造

製造ラインスタッフ

製造ラインスタッフの職務経歴書には、生産ラインの経験や担当工程を書きます。製造ラインスタッフは製品の組み立てや検査を行うため、正確さとスピードのバランスが重要です。経験の豊富さや流れ作業における協調性、作業全体の効率を上げるための提案ができる能力が求められます

QC(品質管理)の知識と実務経験も大切です。不具合が発見された際に迅速に対応できる能力は、生産のスムーズさを維持する上で欠かせません。ISO9001などの品質管理システムの知識や実践経験があると、品質管理のレベルを高められる人材であることを示せます。

シフト勤務や夜勤の経験は、多様な勤務形態に柔軟に対応できる点が強みになります。チームリーダーとして部下の指導経験がある場合や品質管理、改善に関する実績のエピソードがあれば記載してください。

オペレーター

オペレーターとしての経験を効果的にアピールするには、操作可能な機械の種類を正式名称で記載することが重要です。特殊な機械や高性能な装置を操作できるスキルがあれば、他の応募者との差別化ができます

トラブルシューティングの経験があれば、対応した事例をあげて説明しましょう。予期せぬ問題が発生した際にも、冷静に対応できる能力を示せます。

操作手順の熟練度も欠かせない要素です。細かい手順を理解し、効率的に作業を進めるための知識やスキルを持っていることは信頼につながります。実績としてアピールするため、意図的に関わったことを強調しましょう。工夫したことや仮説を立てて実行したことなど、主体的に行動した経験は企業へのアピールになります。

金属加工・製造

金属加工・製造は、業務内容が多岐に渡ります。職務経歴書を作成する際には、加工技術や使用した機械の詳細、図面読解やCADの使用経験をもれなく記載しましょう

記載すべき経験、スキルは以下のとおりです。

  • 溶接技術の習得(TIG、MIG、アーク溶接)
  • CNCマシンの操作経験
  • 金属プレスや曲げ加工の経験
  • 材料の選定と準備
  • 加工図面の読解および理解
  • 品質管理および検査作業の実施
  • デバリングや仕上げ作業の経験
  • 生産性向上のためのプロセス改善提案
  • チームでの協力作業
  • 安全規則の遵守と安全対策の実施
  • メンテナンスやトラブルシューティングの経験
  • プロジェクトの納期遵守と効率的なスケジュール管理

不良品削減や利益率改善のために実施したことがあれば記載してください。より良いものにしようと取り組む姿勢は、好意的に受け取られることが多いです。

工場向け職務経歴書を書くポイント

転職を成功するためには、経験者ならではの強みを応募先企業に理解してもらう必要があります。履歴書だけでは伝えきれない詳細を職務経歴書に記載します。

工場での経験をわかりやすく伝えるポイントは、以下のとおりです。

  • 扱ってきた製品の詳細を記載する
  • 使用可能な装置やツール
  • 工場の規模や作業分担
  • マネジメント経験
  • 保有資格・免許
  • 成果や実績

経験者は実際に作業を行い、スキルを身につけた即戦力として企業から優遇されることが多いです。職務経歴書では、応募先企業が求める人物像や能力を分析し、期待に応えられるスキルがあることを伝えます

扱ってきた製品の詳細を記載する

実績を伝えるには、扱ってきた製品や素材について正確に記載してください。製品に関わった実績を伝えることで、一定以上のスキルや知識を持っているとアピールできます。

製品例は、以下のとおりです。

  • 自動車部品(エンジン、トランスミッション)
  • 家電製品(洗濯機、冷蔵庫)
  • 半導体デバイス(メモリチップ、プロセッサ)
  • 金属加工品(鋼材、アルミ製品)
  • プラスチック成形品(ボトル、ケース)
  • 電子機器(スマートフォン、タブレット)
  • 医療機器(シリンジ、手術用工具)
  • 建築資材(セメント、断熱材)

実際に関与していた製品を記載すると、採用担当者に強い印象を与えられます。

使用可能な装置やツール

工場向け職務経歴書において、使用可能な装置やツールの記載はスキルを伝えるために重要です。

記載していると効果的な装置やツールは、以下のとおりです。

  • 自動旋盤
  • フライス盤
  • 研削盤
  • 工作機械
  • 溶接機
  • 半自動溶接機
  • CNCマシン
  • レーザー加工機
  • プレス機
  • ロボットアーム
  • 計測器
  • 電動ドライバー
  • トルクレンチ
  • フォークリフト
  • クレーン
  • コンベヤーシステム
  • 3Dプリンター
  • CADソフト
  • CAMソフト
  • ERPシステム

装置やツールを駆使して行ってきた業務を記載すると、スキルや経験が明確になります。使用した装置だけでなく、活用方法や成果も記載しましょう。

工場の規模や作業分担

職務経歴書には、従業員数や役割を記載することが重要です。従業員数を記載すると採用担当者に、作業経験のスケール感を伝えられます。大規模工場では、数100人以上の従業員が働くことが一般的です。中規模工場では数10人〜100人程度、小規模工場は数人〜数10人程度の従業員で運営されています。

工場の規模や作業分担を伝えることは、経験や対応力のアピールとして効果的です。自分では当たり前だと思っていることでも、作業に取り組む中で工夫した点などがあれば評価につながります

マネジメント経験

マネジメント能力は、効率的な生産体制を維持し、チームの調和を図るために必要なスキルです。

以下の経験があれば積極的に記載しましょう。

  • チームリーダーとして5名のスタッフを管理
  • 生産スケジュールの策定と調整
  • 労働時間の管理とシフト調整
  • 新人スタッフのトレーニングと指導
  • 生産効率向上のためのプロセス改善提案
  • 品質管理および不良品削減の取り組み
  • 部門間のコミュニケーション調整
  • 生産目標達成のためのモチベーション管理
  • 定期的なミーティングの開催と進捗確認
  • 生産データの分析と報告書作成

マネジメント経験があると、個人作業だけでなくチームでの取り組みができることを示せます。OJTや新人スタッフのトレーニングがある場合は、期間や人数も記載してください。

保有資格・免許

保有資格や免許は、専門知識や技術を証明する上で重要です。

工場で必要とされる資格や免許は、以下のとおりです。

  • フォークリフト運転技能講習修了証
  • クレーン運転士免許
  • 玉掛け技能講習修了証
  • 溶接技能資格
  • 電気工事士免許
  • 危険物取扱者免状
  • 第一種衛生管理者免許
  • 高圧ガス製造保安責任者免状

資格保持者は企業にとって貴重な人材であり、資格を記載することで、成長する意欲がある人物だとアピールできます。取得時期とあわせて職務経歴書に記載してください。

成果や実績

経験してきた成果や実績を記載すると、能力を明確に示せます。取り組んだことや結果として変わったことを簡潔に記載してください。

記載すべき成果や実績の例は、以下のとおりです。

  • 生産コストを5%削減
  • 品質管理プロセスを改善し、不良品率を20%減少
  • 新製品の試作から量産立ち上げまでの期間を2ヶ月短縮
  • 部署内の作業効率を15%アップ
  • 安全管理プロジェクトを主導し、労働災害件数がゼロ
  • チームリーダーとして、従業員の定着率を30%向上
  • 生産スケジュールの最適化により、納期遵守率を98%達成
  • ISO認証取得プロジェクトを成功裏に完了
  • コスト削減提案により年間300万円の経費を節約

実際の数字や事例を用い、貢献度が一目でわかるようにすると効果的です。

工場向け職務経歴書を書く際の注意点

職務経歴書は採用担当者が読みやすいように工夫し、必要な情報を的確に盛り込みましょう

注意するポイントは、以下のとおりです。

  • 内容の過不足や伝わりやすさを確認する
  • ミスや誤字脱字がないか確認する

内容の過不足や伝わりやすさを確認する

職務経歴書を提出する前に、内容の過不足やわかりやすさを客観的な視点で見ましょう

確認するポイントは、以下のとおりです。

  • 簡潔でわかりやすい表現になっているか
  • 機械の名称や使用装置、ツールは正式名称で書かれているか
  • 保有資格・免許は正式名称で書かれているか
  • 成果や実績は、数値を入れて記載されているか
  • 実際のエピソード、主体的な取り組みが記載されているか

職務経歴はキャリアの流れを把握しやすいように、時系列で記載します。時系列に誤りがないか、西暦と和暦が混在していないかを確認しましょう。

ミスや誤字脱字がないか確認する

ミスや誤字脱字があると、信頼性が損なわれます。職務経歴書は、第一印象を左右する重要な書類です。入念に確認してください。工場関連の職務では正確さや細部への注意が求められるため、ミスには注意しましょう。提出前に何度も見直し、抜け漏れがないか確認してください。第三者にチェックしてもらうこともおすすめです。

経歴や実績に誤りがあると、経歴詐称として採用決定後でも取り消しになる場合があります。悪気がなくても、責任を負う場合があるので注意しましょう。
» 選考に有利!工場勤務の履歴書の効果的な書き方

まとめ

製造業の転職では、実際の業務の中で身に付けたスキルや経験、知識がアピールポイントになります。応募先の企業や職種別に適した内容を選別して記載することが重要です。成果や取り組みは数字をいれると、実績として伝わりやすくなります。使用装置やツール、保有資格・免許を正式名称で記載してください。

自分には当たり前だと思うことも、採用担当者には魅力として捉えられる場合があります。職務経歴書は経歴や実績だけでなく、人柄や個性を知ってもらう書類です。経験やスキルを整理し、得意なことや強みを積極的に記載しましょう。
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